2021連続講座「大災害の時代に私たちはどう備えるべきか?」講師:加藤孝明さん(東京大学 生産技術研究所教授・社会科学研究所特任教授)
2021年度 · 2021/07/10
災害が頻発する中で、対策や対応が進んでいる側面もあるとはいえ、避難所の不足や劣悪な環境、行き渡らない救援物資、車避難によるエコノミー症候群など、同じ問題が繰り返されている。経験・教訓が蓄積されないのは、「リアリティ」のある災害状況像を前提としていないからではないか。例えば、「すべての被災者の屋内避難」を防災担当大臣が指示しても、避難所は溢れてしまい、不可能なことは明らかだ。

2021連続講座「生殖技術の発達とリプロダクティブ・ライツ」講師:長沖暁子さん(慶應義塾大学講師)
2021年度 · 2021/06/12
【不妊治療の低い成功率】 「不妊」とは、学会の定義によれば「妊娠を希望し、1年妊娠しない場合」だが、結婚年齢の上昇を背景に、1年を経過せずに治療に入ることも多い。男女どちらが原因でも、あるいは原因不明であっても、不妊治療は女性に大きな身体的な負担を強いる。しかも、成功率がきわめて低い事実が知られていない(1回の体外受精では3.7%、最初に採取して凍結した卵を使う胚凍結によって24.1%)。そのため、当事者たちも周囲も過度に期待するが、毎月、結果が出てしまうため、精神的な負担は計り知れない。にもかかわらず、不妊治療への保険適用という少子化対策は、経済的な側面のみの支援にとどまる。また、そもそも「不妊治療」と言うものの、これは病気の治療ではなく生殖技術なので、不妊を受け入れない限り決心がつかず、不妊治療を止めることが難しい。

2021連続講座「女性の権利を国際基準に!〜個人通報制度が使えたら」講師:浅倉むつ子さん(早稲田大学名誉教授・女性差別撤廃条約実現アクション共同代表)
2021年度 · 2021/05/08
 世界経済フォーラムによる日本のジェンダーギャップ指数は、世界156カ国中120位(2021年)にとどまり、とりわけ政治分野が劣る。それは有償労働と無償労働のジェンダー格差が大きいという日本社会の特徴を反映する。しかも、コロナ危機は女性により大きな打撃を与えており、コロナ後の世界を見据えて「ジェンダー平等」を実現していかなければならない。

2020連続講座「川崎市ヘイト罰則条例に学ぶ『差別は犯罪』を広めるために」講師:石橋学さん(神奈川新聞社川崎総局編集委員)
2020年度 · 2021/03/13
2019年12月、全国で初めて川崎市でヘイト罰則条例が制定された。この条例によってヘイトスピーチを「刑事罰」で規制することが可能となった。石橋さんは神奈川新聞社川崎総局編集委員で、ヘイトデモとそれに反対する市民運動について報道し、著書・共著に『ヘイトデモをとめた街 川崎・桜本の人びと』『時代の正体 権力はかくも暴走する』などがある。この条例を、国の法律に先んじて外国にルーツをもつ市民に対する差別的言動を犯罪と定め「自治体が差別撤廃の前面に立つという人権行政の歴史的転換」と位置付ける。講演では同新聞の記事や動画・音声を用いて、在日コリアンに対する人権侵害と被害者の切実な声と運動とを伝えた。

2020連続講座「『辺野古』県民投票の民意とこれから」講師:元山仁士郎さん(「辺野古」県民投票の会元代表)
2020年度 · 2021/03/13
元山仁士郎さんは1991年普天間米軍基地のある沖縄県宜野湾市に生まれ育った。大学(ICU)入学を控えた東京で東日本大震災による地震に遭う。福島原発事故に衝撃を受け、そこから政治、基地問題に目を向けていく。沖縄に帰る度に基地騒音の酷さに改めて気づかされることにもなった。学部時代にSEALDsに参加し、SEALDs RYUKYUを立ち上げる。2018年4月「辺野古」県民投票の会(代表)を設立し、県民投票の実施を求めてハンガーストライキを行った。現在、一橋大学大学院博士課程に在学中(国際関係学専攻)である。

講座・私の市川房枝論 「女性の権利の政治外交史―昭和百年から考える」村井良太さん(駒沢大学教授)
2020年度 · 2021/03/03
 村井良太さんは駒澤大学法学部教授で専攻は日本政治外交史。『政党内閣制の成立1918-27』(2005年)『政党内閣制の展開と崩壊』(14年)『佐藤栄作』(19年)等の著書がある。21年2月『市川房枝-後退を阻止して前進』が刊行された。

2020連続講座「あなたの100年を輝くものにするために ―性差医療に光を当てて」講師:天野惠子さん(NPO日本性差医療情報ネットワーク理事長)
2020年度 · 2021/02/27
 日本における性差医療の提唱と実践の先駆者である天野恵子氏が、性差医療に関心を持たれた大きなきっかけは、アメリカの循環器病学会で「微小血管狭窄症」という病気が更年期前後の女性に発症することを知ったことだった。循環器内科医として診察する中で、胸痛を訴える女性たちが、通常の検査では「異常なし」になってしまうことに疑問を感じていたからだ。

2020連続講座「家族の変化と住宅需要―人口減少期の住宅政策」講師:松本暢子さん(大妻女子大学教授)
2020年度 · 2021/02/13
講師の松本暢子さんは大妻女子大学社会情報学部教授で、専門はハウジング、住宅地の更新と家族の住生活史。著書(共著)に『住まいの100年』『まちづくりの科学』などがある。 ①戦後日本の住宅政策の変遷 ②家族同居形態の変化と住宅 ③人口減少下の住宅事情 ④コロナ禍でわかったことをポイントに、人々が安心して暮らすための「住宅」のあり方、「居住する権利」など住宅政策の抱える問題を述べた。

市川房枝政治参画フォーラム「コロナ禍、国・自治体はどう動く」
2020年度 · 2021/01/30
2021年1月30日(婦選会館) ①講演「2021年度国・自治体の予算について」菅原敏夫さん ②基調講演「自治体におけるコロナ対策―世田谷区の事例を含めて」保坂展人さん ③講演「どうなってるの?介護保険」 小竹雅子さん ④講演「現場からの報告」 小島美里さん

2020連続講座「年金制度の現状と課題 」講師:西沢和彦さん((株)日本総合研究所 調査部)
2020年度 · 2021/01/09
 はじめに、日本の年金制度についてポイントを次のように4つあげる。1)運営方式は理論的に2つに大別される(社会保険方式と税方式)。前者の「社会保険方式」は「働き方」と表裏一体の関係にある 。2)厚生年金(報酬比例部分)、基礎年金も「社会保険方式」とされている。3)2020年に「働き方」の変化に対応するため、法改正が行われた(5月成立) 。4)ただし、この改正は現行制度下にあって効果は極めて限界的である。

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