2021年度

2021連続講座「性暴力防止政策の課題」講師:戒能民江さん(お茶の水女子大学名誉教授、性暴力禁止法ネットワーク共同代表)
2021年度 · 2021/10/09
日本には、そもそも「性暴力」の定義がない。明治刑法(1907年)を踏襲した現在の刑法における「性犯罪」の範囲は狭く、ストーカー規制法をはじめとする特別法がいくつか制定されてきたとはいえ、性暴力が「包括的な対応が必要な社会問題」として位置づけられていない。性暴力が横行するのは、男性優位の性規範が社会構造に組み込まれているからである。

2021連続講座「“健常者・男性”中心社会を問う障害女性からの視座」講師:瀬山紀子さん
2021年度 · 2021/09/11
障害を持つ女性当事者からの発言に重きを置くDPI女性障害者ネットワークのメンバーである瀬山氏は、長年、介助に従事しつつ(障害者自立生活センターの登録介助者)、ジェンダー視点に立つ障害学・介助者学を大学の非常勤講師や客員研究員としても発信している。

2021連続講座「大災害の時代に私たちはどう備えるべきか?」講師:加藤孝明さん(東京大学 生産技術研究所教授・社会科学研究所特任教授)
2021年度 · 2021/07/10
災害が頻発する中で、対策や対応が進んでいる側面もあるとはいえ、避難所の不足や劣悪な環境、行き渡らない救援物資、車避難によるエコノミー症候群など、同じ問題が繰り返されている。経験・教訓が蓄積されないのは、「リアリティ」のある災害状況像を前提としていないからではないか。例えば、「すべての被災者の屋内避難」を防災担当大臣が指示しても、避難所は溢れてしまい、不可能なことは明らかだ。

2021連続講座「生殖技術の発達とリプロダクティブ・ライツ」講師:長沖暁子さん(慶應義塾大学講師)
2021年度 · 2021/06/12
【不妊治療の低い成功率】 「不妊」とは、学会の定義によれば「妊娠を希望し、1年妊娠しない場合」だが、結婚年齢の上昇を背景に、1年を経過せずに治療に入ることも多い。男女どちらが原因でも、あるいは原因不明であっても、不妊治療は女性に大きな身体的な負担を強いる。しかも、成功率がきわめて低い事実が知られていない(1回の体外受精では3.7%、最初に採取して凍結した卵を使う胚凍結によって24.1%)。そのため、当事者たちも周囲も過度に期待するが、毎月、結果が出てしまうため、精神的な負担は計り知れない。にもかかわらず、不妊治療への保険適用という少子化対策は、経済的な側面のみの支援にとどまる。また、そもそも「不妊治療」と言うものの、これは病気の治療ではなく生殖技術なので、不妊を受け入れない限り決心がつかず、不妊治療を止めることが難しい。

2021連続講座「女性の権利を国際基準に!〜個人通報制度が使えたら」講師:浅倉むつ子さん(早稲田大学名誉教授・女性差別撤廃条約実現アクション共同代表)
2021年度 · 2021/05/08
 世界経済フォーラムによる日本のジェンダーギャップ指数は、世界156カ国中120位(2021年)にとどまり、とりわけ政治分野が劣る。それは有償労働と無償労働のジェンダー格差が大きいという日本社会の特徴を反映する。しかも、コロナ危機は女性により大きな打撃を与えており、コロナ後の世界を見据えて「ジェンダー平等」を実現していかなければならない。