2021年度

オンライン講座・私の市川房枝論 「地域・国際社会の視座から考える」講師:井上直子さん(足利大学ほか非常勤講師)
2021年度 · 2022/03/16
井上直子さんは第34回「市川房枝女性の政治参画基金」(2016年)の助成を受け、主に婦選獲得同盟地方支部の研究をしてきた若手研究者である。20年に一橋大学大学院で博士号を取得し、足利大学などで非常勤講師をしている。今回の講座は、地域を中心としたこれまでの研究に基づき、さらに世界にも視野を広げて市川房枝論を検討するという試みである。

2021連続講座「原発推進政策と原発反対運動の50年」講師:菅井益郎さん(国学院大学名誉教授・市民エネルギー研究所研究員)
2021年度 · 2022/03/12
足尾銅山の公害問題を告発した田中正造は「デンキ開ケテ、世見暗夜となれり・・・質あり文なし、知あり徳なきに苦しむなり」と日記に書いた。同様に、原子力発電の技術進歩も、それを制御する倫理観を欠く。あるいは「鉱山は一時なり、農業は永久なり」「金は一時、放射能は末代まで」という言葉も、この50年を振り返って痛感する。

2021連続講座「遺族の悲しみとグリーフケア」講師:若林一美さん(ちいさな風の会 世話人代表)
2021年度 · 2022/02/19
 女性としての生き方を探る中で、「死」をテーマとして学び始めたのは、妻・娘・嫁による看病が当然とされる状況において、がん治療の最前線を取材したことが大きなきっかけだった。欧米では、すでに1960年代、「死を拒絶する社会」への問題提起から、様々な分野において死生観の再構築が進められていた。しかし、日本では、まだ「病名告知の是非」が最大の関心事であり、ホスピスもほとんど知られてはいなかった。

2021連続講座「『ヤングケアラー』を知っていますか? -藤沢市調査から見えてきた課題と支援の今後について-」講師:竹村雅夫さん(NPO法人ポトピ副理事長・藤沢市議会議員)
2021年度 · 2022/01/15
家族にケアを要する人がいる場合に、大人が担うようなケア責任を引き受け、家事や家族の世話、介護、感情面のサポートなどを行なっている18歳未満の子どもを「ヤングケアラー」と呼ぶ。ケアの対象は、障がいや病気のある親、祖父母、あるいは、きょうだいの場合もみられる。子どもの年齢に不釣り合いなケアの役割や責任を担うことは、心身の発達や学習、人間関係などに影響し、それが進学、就職、結婚などの人生設計にまで及ぶ。「美談」では済まない。

2021連続講座「子ども・子育て支援の課題 ―海外の動向をふまえて」講師:池本美香さん(日本総合研究所調査部上席主任研究員)
2021年度 · 2021/12/11
2020年の出生数は過去最低の84万人、合計特殊出生率は1.34と少子化の進行は止まらない。共働き等世帯の比率は2000年頃から急上昇し、未就学児の育児をしている女性の都道府県別有業率は、都市部で60%前後だが、地域によっては80%台にまで達する。小中学校における就学援助率の高止まりは、見えにくい子どもの貧困が現れている。

維持員のつどい記念講演「女性参政権75周年を迎えてさらなる飛躍を~婦選運動から候補者均等法まで」三浦まりさん(上智大学法学部教授)
2021年度 · 2021/11/15
今回の衆院選は、女性参政権75周年という節目の年にもかかわらず、女性議員の数が減ってしまったという残念な結果になった。衆議院の女性議員割合が9.9%から9.7%に、47人から45人にと2人減。一方、参議院は過去2回はかなり良く約23%。世界平均の25%に手の届くところまで来ている。

2021連続講座「性暴力:その後を生きる」講師:中島幸子さん(NPO法人レジリエンス代表)
2021年度 · 2021/11/13
中島さんはNPO法人レジリエンス(後述)の代表を務め、暴力・トラウマについて各地で研修や講演を行っている。 初めに、“星さん(☆さん)”という言葉を紹介する。「サバイバー・被害者」には偏見やレッテル貼りが伴うからで、一人一人が異なる自分らしさ“輝き”を持っている存在として捉えている。性暴力の被害者には女性が多いが、それだけではない(例:子どもへのDVやいじめにも)。加害者の多くは知っている人、身近な人で、家族内でも起こっている。性暴力は犯罪である。しかし、正確な統計として上がってこない。

2021連続講座「性暴力防止政策の課題」講師:戒能民江さん(お茶の水女子大学名誉教授、性暴力禁止法ネットワーク共同代表)
2021年度 · 2021/10/09
日本には、そもそも「性暴力」の定義がない。明治刑法(1907年)を踏襲した現在の刑法における「性犯罪」の範囲は狭く、ストーカー規制法をはじめとする特別法がいくつか制定されてきたとはいえ、性暴力が「包括的な対応が必要な社会問題」として位置づけられていない。性暴力が横行するのは、男性優位の性規範が社会構造に組み込まれているからである。

2021連続講座「“健常者・男性”中心社会を問う障害女性からの視座」講師:瀬山紀子さん
2021年度 · 2021/09/11
障害を持つ女性当事者からの発言に重きを置くDPI女性障害者ネットワークのメンバーである瀬山氏は、長年、介助に従事しつつ(障害者自立生活センターの登録介助者)、ジェンダー視点に立つ障害学・介助者学を大学の非常勤講師や客員研究員としても発信している。

2021連続講座「大災害の時代に私たちはどう備えるべきか?」講師:加藤孝明さん(東京大学 生産技術研究所教授・社会科学研究所特任教授)
2021年度 · 2021/07/10
災害が頻発する中で、対策や対応が進んでいる側面もあるとはいえ、避難所の不足や劣悪な環境、行き渡らない救援物資、車避難によるエコノミー症候群など、同じ問題が繰り返されている。経験・教訓が蓄積されないのは、「リアリティ」のある災害状況像を前提としていないからではないか。例えば、「すべての被災者の屋内避難」を防災担当大臣が指示しても、避難所は溢れてしまい、不可能なことは明らかだ。

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